本とパズルのブログ

人生は一冊の本である。人生は一つのパズルである。

ツ、イ、ラ、ク

『ツ、イ、ラ、ク』(姫野カオルコ)<角川文庫> 読了。

子供の成長に合わせ文体を変えてみたり、表現に工夫を凝らしたりしているところがとても好感がもてた。
こういう、「この作家ならでは」と思わせるところのある作家がとても好きだ。

しかし、女性視点での女性の成長の描写が赤裸々過ぎて、男が読むのは辛かった。
あと、中学生と、というのは厳しい……。
さらに、「第八章 家」はもっとさらっと終わっても良かったんじゃないかと思った。
最後のシーンがあるのと無いのとでは全く印象が変わってしまうが、私は無い方が好みだなあ。
まあ、このあたりは感性の違いかな。

総じて、読んでよかったと思わせる作品だった。