本とパズルのブログ

人生は一冊の本である。人生は一つのパズルである。

芥川龍之介全集4

芥川龍之介全集4』(芥川龍之介) <ちくま文庫> 読了。

流石にこの時期になるとかなり熟している作品が多く、味わい深く読むことができた。
杜子春」や「往生絵巻」、「藪の中」といったよく知られた作品も多いが、あまり聞かない作品の中にも、「捨児」「お律と子等と」「秋山図」等々、傑作が多い。

また、饗庭孝男の解説が素晴らしい!
なぜ我々が芥川龍之介の作品に惹きつけられるのか、よく理解することができた。
「芸術は正に表現である」、正にその通り!
そして、芥川龍之介が憧れていて、ついにその境地に達することのできなかったという、志賀直哉の作品を読むこともますます楽しみになってきた。

 

<収録作品>

 

杜子春
・捨児
・影
・お律と子等と
・秋山図
・山鴨
・奇怪な再会
・アグニの神
・妙な話
・奇遇
・往生絵巻
・母
・好色
・藪の中
・俊寛
・将軍
・神神の微笑
・トロッコ
・報恩記