本とパズルのブログ

人生は一冊の本である。人生は一つのパズルである。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

江戸川乱歩全集第1巻 屋根裏の散歩者

『江戸川乱歩全集第1巻 屋根裏の散歩者』(江戸川乱歩) <光文社文庫> 読了。 この全集はほぼ発表順に収録されているので、ここには処女作「二銭銅貨」をはじめ、初期の短編・掌編が収録されている。江戸川乱歩の作品は、小学生のころ少年向けのものをいくつ…

ガードナーの数学パズル・ゲーム

『ガードナーの数学パズル・ゲーム』(岩沢宏和,上原隆平監訳) <日本評論社> 読了。 「完全版マーティン・ガードナー数学ゲーム全集」の第一巻。あまり数学の知識のない方にも十分興味を持てるように易しく書かれているが、「追記」や「付記」が充実しており…

東京奇譚集

『東京奇譚集』(村上春樹) <新潮文庫> 読了。 五編からなる短編集です。どの作品も、あることをきっかけに生き方のようなものが変化したことを表す物語のように思った。まあ、中には「どこであれそれが見つかりそうな場所で」のように、「きっかけ」を探して…

ヘンリ・ライクロフトの私記

『ヘンリ・ライクロフトの私記』(ギッシング/平井正穂訳) <岩波文庫> 読了。 作家家業がうまくいかず、ずっと貧困に苦しんでいた"作者"が、友人から遺産年金を送られ、田舎で悠々自適の暮らしを満喫できるようになった、という内容。これだけの紹介だとなん…

神の子どもたちはみな踊る

『神の子どもたちはみな踊る』(村上春樹) <新潮文庫> 読了。 阪神・淡路大震災を契機に書かれた短編集で、どの作品にも少しずつこの地震が出てくる。しかし、決して暗い話ではなく(深刻ではあるかもしれないが)、未来への希望やユーモアさえも感じられるも…