本とパズルのブログ

人生は一冊の本である。人生は一つのパズルである。

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

芥川龍之介全集1

『芥川龍之介全集1』<ちくま文庫> 読了。 明記されていないが、発表順に収録されているようだ。この時期の作品は、ちょっと書き過ぎかな、と思われるものが多く見受けられた。もう少し判断や解釈を読者に委ねてもいいのかな、と。とはいえ、すでに「羅生門…

abさんご・感受体のおどり

『abさんご・感受体のおどり』(黒田夏子) <文春文庫> 読了。 とにかく、個性的な作品。作者以外のだれもこのような作品を書けないだろう。どちらも長くても二ページ程度の節からなっているのだが、こんな特徴がある。・固有名詞が出てこない。 (「感受体の…

アフターダーク

『アフターダーク』(村上春樹) <講談社文庫> 読了。 会話文や書かれている内容は村上ワールドだが、文体が普段の村上春樹と全く異なっているので、「村上春樹を読みたい」と思ってこの作品を手にとった方は戸惑うかもしれない。私には映画の脚本のようなイメ…