本とパズルのブログ

人生は一冊の本である。人生は一つのパズルである。

2020-01-01から1年間の記事一覧

今年の総括、手元に残した本、年越し本

今年もあと二日となりましたので、今年の総括、手元に残した本、年越し本を投稿します。 ■ 今年の総括今年読んだ本は全部で5作品でした。普段は毎年30作品以上は読んでるのですが、昨年の13作品よりも一段と少ない年になりました。 これは、昨年の年越し本…

江戸川乱歩全集第8巻 目羅博士の不思議な犯罪

『江戸川乱歩全集第8巻 目羅博士の不思議な犯罪』(江戸川乱歩)〈光文社文庫〉読了。 表題作である「目羅博士の不思議な犯罪」は秀逸。こういう作品を読みたい。「地獄風景」も面白い。こういうの書きたいんだろうな、という感じがすごく伝わってくる。 そ…

くっすん大黒

『くっすん大黒』(町田康)〈文春文庫〉読了。読み始めてすぐ、その独特の文体がおもしろい。主人公の一人称で、ぼやいたり毒づいたり、コミカルにストーリーが綴られていく。奇妙な体験を共にする大学生も味があって、とても好感を持てた。謎を謎のまま残…

金瓶梅

『金瓶梅』[全二冊](笑笑生/土屋英明訳)<徳間文庫>読了。 知る人ぞ知る、中国古典の猥本。三国志演義、西遊記、水滸伝と並ぶ中国四大奇書の一つでありながら、完全翻訳本が出版されていない。読書家の方であれば、「岩波文庫から出ているではないか」と…

森鴎外全集7、8 伊沢蘭軒

『森鴎外全集7 伊沢蘭軒 上』『森鴎外全集8 伊沢蘭軒 下』(森鴎外)<ちくま文庫>読了。 伊沢蘭軒は1777年に生まれ1829年に歿した江戸時代の医者。福山藩主阿部家に仕えた。脚疾のため様々な弊害があったが、主君に大変重用された。風流人でもあり、漢詩を…