2016-08-22 最後の命 本 『最後の命』(中村文則) <講談社文庫> 読了。少年期に秘密基地近くで親友と共有したある事件。それが成長する二人を引き離し、また引きつける。少年期の友達という、ほのかに漂う甘酸っぱさが何ともいえない感情を引き起こす。これまでの作品から引き継がれる深いテーマとは別に、そんな要素も感じることができた。デビュー作『銃』のようなシンプルで強烈な作品もいいが、このような複雑性を持った作品も面白く読める。何度も同じようなことを書いてしまうが、これが五作目の作品とはすごい! 最後の命 (講談社文庫) 中村 文則 講談社 Amazonで詳細を見る