2016-08-17 ■ 本 『太宰治全集4』(太宰治) <ちくま文庫> 読了。「新ハムレット」はシェイクスピアの「ハムレット」に題材を取った意欲作だが、やはり元が有名過ぎるし良過ぎるので、相当な違和感があった。ちょっと太宰治には荷が重かったかな。それでも、最後の事件から真相を想像させる手法はなかなか楽しめた。その他の作品はどれも面白く読めたが、特に「風の便り」は印象深い作品。太宰治の中にも井原退蔵のような人物像があるんだ、と驚かされた。 <収録作品> ・きりぎりす・ろまん燈籠・東京八景・みみずく通信・佐渡・清貧譚・服装に就いて・令嬢アユ・千代女・新ハムレット・風の便り・誰・恥 太宰治全集〈4〉 (ちくま文庫) 太宰 治 筑摩書房 Amazonで詳細を見る